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Ⅰ 介護保険制度創設の背景

1 なぜ、介護保険ができたのか

我が国は、急速に少子高齢化が進行しており、高齢者の介護問題を解決するために、平成9年12月に介護保険法が国会で成立しました。

この法律ができた背景には、人口の高齢化に伴う要介護高齢者の増加や介護の長期化に伴う家族介護の限界、高齢者介護をめぐる現行制度の問題や社会保障制度の再編の必要性などがあげられます。

(1)  人口高齢化に伴う要介護高齢者の増大

我が国の人口は、昭和45年以降急速に高齢化が進行しました。具体的に全人口に占める高齢者の割合をみると、次のとおりです。

高齢化のスピードについて、高齢化率が7%を超えてからその倍の14%に達するまでの所要年数(倍化年数)によって比較すると、フランスが115年、スウェーデンが85年、比較的短いドイツが40年、イギリスが47年であるのに対し、我が国は、1970(昭和45)年に7%を超えると、その24年後の1994(平成6)年には14%に達しています。

このように、我が国は、世界に例を見ないスピードで高齢化が進行しているのです。今後、我が国の総人口が減少するなかで、高齢化率は上昇を続け、平成67(2055)年には高齢化率は40.5%に達し、2.5人に1人が65歳以上となることが推計されています。



出典:高齢社会白書平成22年版

このような背景のなかで、老老介護や介護疲れによる介護心中などの社会問題がクローズアップされ、介護保険制度の必要性が高まりました。一方、核家族化の進行により、家族介護の限界が指摘されました。介護を家族に頼るのではなく、社会全体で介護の問題を解決する必要が叫ばれ、こうした背景のなかで、介護保険制度が生まれました。

(2) 高齢者介護をめぐる現行制度の問題

介護保険制度が生まれた背景には、もう一つ、現行の制度が使いにくいという問題もありました。具体的には、老人福祉制度と老人医療制度が次に掲げる問題点を包含していたのです。



出典:厚生労働省

さらに、医療保険制度の財源が逼迫し、社会保障制度全体を見直さなければならない状況に置かれていたことも、介護保険制度を早急にスタートさせるインセンティブにつながったと考えられます。


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介護保険制度とは

Ⅰ.介護保険制度創設の背景
  1. なぜ、介護保険ができたのか
  2. 介護保険で何がどのように変わったのか
  3. 介護保険のねらいは何か
  4. 介護保険の基本理念とは
Ⅱ.介護保険制度の仕組み
  1. 介護保険の仕組み
  2. 要介護認定とは
  3. ケアマネジメントとは
  4. 保険料はどうやって決まるの
  5. サービス利用の手続き
  6. 介護サービスの種類にはどんなものがあるの
  7. 利用者負担はどのくらい
  8. サービスを選択するには
  9. 苦情の申出先は
Ⅲ.もっと詳しく知りたい方のために
  1. 介護保険法
  2. 指定基準
  3. 介護報酬
  4. 社会保障審議会